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パパの子育て体験記

パパの子育て体験記

理論派・実践派、各界の著名人が、それぞれの「男の子育て参加」実体験を率直に語ってくれました。
子どもの失敗は遠回りにならない。それを言葉で教えてやるきにさせるのが、大人の役目

福嶋 久晃 (元プロ野球選手)

PROFILE(ふくしま ひさあき)
 1947年和歌山県生まれ。PL学園から昭和製紙を経て、67年大洋ホエールズ(現・横浜ベイスターズ)入団。チャンスに強い捕手として活躍。85年広島に移籍。同年オフに引退後、86年広島、87年大洋のコーチに就任。現在は、長女で日本を代表するプロゴルファー・晃子さんの、国内外でのマネージメントを中心とする会社を経営。

福嶋 久晃

 子育てで一番大切なのは、子どもの性格を見抜くことではないでしょうか。だれにでも長所と短所があります。一つ教えると三つ覚える末っ子、よく気が付く次女、負けず嫌いな長女・・・・・・。一人ひとりの性格を踏まえて、長所は伸ばして、短所は直すのでなく利用するようにしてきました。例えば長女は覚えるのに時間がかかりましたが、その分忘れません。それを考え合わせていろいろ教えてきました。

 三人でもめ事があったときには、しかるのは一番上、下はしからない。上がしかられると、それを見て下までピリッとしますが、逆に下の子をしかると、上の子が「ざまあ見ろ」という気持ちになりがちだからです。

 ただ、しかるといっても、女房と一緒になってしかったことはありません。それでは、子どもたちの逃げ場がなくなってしまうからです。どちらかがしかったら、もう片方は慰める役に回ります。こんなときには夫婦の間で事前に、「ちょっと言っておきたいことがあるから、後でフォローを頼む」といった、打ち合わせをしておいたものです。

 私は怒ったり、押さえ付けたりするのは嫌いです。どんなときも子どもを褒め続けてきました。頭ごなしに決め付け、否定すれば、子どもは胸を開かず、しかもウソをつくようになります。そんなときには言葉を替えて、「お父さんは○○と思うけどな」「△△にしてみたらどう?」と、クエスチョンマーク付きで話し掛けてきました。

 勉強でもスポーツでも、子どもたちが成績表を持ち帰っても見たことがありません。普段の生活を見ていれば、成績表を見るまでもないからです。プロスポーツの世界に身を置いた者として、日ごろの練習の大切さが身に染みて分かっていますから、伸び悩んでいるようなときには、「もう一時間、練習(勉強)してごらん」と声を掛け、どこかにその成果を見つけて褒めてやりました。

 子どものうちは失敗しても遠回りにならないのです。それを言葉で教えるのが大人の役割です。大人の言葉の掛け方次第で、子どもは胸を開き、やる気を起こすのです。言葉を掛ける前に、子どもを傷つけはしないかどうか、自分の中でよく整理してみるのも大切です。

 私の現役最後の年の夏。高校野球を見ていた当時十歳のアッコ(晃子)が「野球をやりたい」と言い出しました。“女の子では野球は無理だが、何かスポーツに目覚めてきたな”と直観し、シーズンオフを待って、私が趣味でやっていたゴルフの練習場に連れていきました。これがプロゴルファー・福嶋晃子の始まりです。

 アッコは高校時代からぐんぐん頭角を現してきたわけですが、家の中でも外でも、他の二人が(姉と)変に比較されることなく、自分の意思で自分に合った道に進めるように、親としてとても気を配りました。(談)

資料:月刊こども未来

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