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パパの子育て体験記

パパの子育て体験記

理論派・実践派、各界の著名人が、それぞれの「男の子育て参加」実体験を率直に語ってくれました。
父親には父親の接し方があるはず。「子育て」を大きくとらえマイペースでいきたい

須賀原 洋行 (マンガ家)

PROFILE(すがはら・ひろゆき)
 福井市出身。名古屋市在住。立命館大学哲学科卒業。卒業後2年間郵政省の国家公務員を経験した後、脱サラしてマンガ家になる。子どもは男の子3人。現在、講談社週刊『モーニング』にて『よしえサンち』、小学館『ビッグコミックスペリオール』にて『いつでも辞めてやるっ』ほかを連載中。

須賀原洋行

 どうも「男の 子育て体験記」というと、まるで子育ては女がやるのが基本で男がやるのは特殊なような印象を感じてしまい、ちょっと嫌ですね(笑)。「女の 鳶職体験記」だとか「女の 外科医人生」という表現が、その職業を何の違和感もなくやっている女性にとって不本意なのと同じで。

 「子育て」というと、初期の育児作業に限定されて理解されがちですが、これはもっと大きな意味でとらえられるべきでしょう。父親には父親の、子どもの成長に大いにかかわる接し方があると思うし、男性は昨今の「育児(作業)ができなきゃ父親の資格はない」みたいな風潮に惑わされずに、マイペースで愛情をもって自分なりの「子育て」をしていけばいいと思います。

 私は子どもを抱っこするのが大好きです。というか快感です。子どもも抱っこされたがり、こっちも抱っこしたい。双方の欲求がシンクロすると言いますか、何とも言えない一体感のある快感を全身に覚えます。そのまま走り出して人間ジェットコースターをやったりします(笑)。ただ、私は腕力に乏しいので、現在子どもは息子が三人いますが、抱っこは三歳までが限界ですね。まあ、子どもの方も四歳くらいになると「抱っこなんて恥ずかしい」とか言い出しますが。

 もう一つの快感が、子どもが自分のヒザに座ること。私があぐらをかいて座っていると、そこに子どもが私を座イス代わりに座ってくるわけです。これなら物理的には二十歳くらいまで大丈夫でしょうか(笑)。三歳の三男と六歳の次男で父親座イスを取り合いです。現在九歳の長男はもう、照れて座ってくれなくなりましたが。ちなみに、次男と三男の座イス取りゲームはたいてい三男が勝利します。「おとうさんのおヒザ」への執念が違います(笑)。

 父親の子育てでメインにくるのは「しかること」でしょうね。私はメリハリを付けて子どもをしかるようにしています。どうしようもなく悪いこと、危険なことをしたとき、これ以上ないほど大爆発してしかります。父親が畏怖的な存在になれれば、普段小さいことでしかる際は軽めにすごみをきかすだけで済みますね。

 ところで私は最近、週に三日は夕飯を作っています。家族のために料理をするのが楽しい。でも、子どもが「おいしい」と言ってばくばく食べる料理を作るのはすごく難しいですね。大人は微妙な味の楽しみ方をしますから、実験的なものでもそれなりに味わってくれますが、子どもにはうまさの基本をしっかり押さえたものを出さないと通用しません。素人の料理好きにとって非常に勉強になります。

 料理の腕には男女差はなく、男女平等がどんどん進められている現代社会においては近い将来、プロの料理も家庭の料理も作り手は男女半々という状況になると思いますから、息子たちが結婚してから困らないように、いまのうちからしっかり父親として料理へのこだわりを見せておきたいと思います(笑)

資料:月刊こども未来

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