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パパの子育て体験記

パパの子育て体験記

理論派・実践派、各界の著名人が、それぞれの「男の子育て参加」実体験を率直に語ってくれました。
「共働き」ではなく「共育て」。子育てを楽しみつつ豊かな人生を手に入れた

蟹瀬 誠一 (ニュースキャスター)

PROFILE(かにせ・せいいち)
1950年石川県生まれ。74年上智大学文学部卒業。在学中、フィリピンのアテネオ・デ・マニラ大学で交換留学生として社会心理学などを学ぶ。73年にはアジア代表インターンとして『TIME』誌ニューヨーク本社にてアジア・プロジェクトに携わる。卒業後、米国AP通信社記者、フランスAFP通信社記者・写真部次長、『TIME』誌東京特派員を歴任。日本の政治・経済・社会・文化にわたる幅広い問題を海外に伝える。現在『スーパーモーニング』(テレビ朝日系列)のキャスターとして活躍中。

蟹瀬誠一

 子どもが生まれた時、いわゆる共働きが当たり前の環境にいましたから、出産後、妻が働くことも普通のことだと思っていました。『TIME』誌にいたときにも、ボスが子どものリトルリーグの試合だからと休むのは当たり前。ですから、私も子どものために休みを取るのは普通のことになっていました。保育園の送り迎えもしましたし、父母会の会長もやりました。保育園に、働きながら子育てをする親父たちの会というのがあって、いろいろなイベントをやっていたんです。そこで培われたのは「共働き」ではなくて、「共育て」という意識です。仕事が主でなく、育てるということが主。子どもと前向きにかかわるスタンスですね。

 夜泣きしているときは三時間おきに起きたりと、子ども中心の生活。「仕事対家庭」が、五一対四九のこともあれば四九対五一のこともあるくらいの感覚でした。

 自然にそういう生活になっていましたし、意識的にも子どもの”いま”という時間を大切にしたいと考えていました。子どもの”いま”と、自分にとっての”いま”では、人生にとっての重要さが異なると思うんですね。ですから、子どもの感情を優先するよう「後で」は言わないように気を付けていました。

 また、子どもの感情を大切にするという意味では、言葉を飲み込むということもしていました。子どもが自分で「やりたい」と言い出せるように”待つ”わけです。子どもに自分のモチベーションをしっかり認識させていくことが必要だと思っていました。親はそれをサポートしてあげる、というかかわり方です。

 できるだけチャンスは広げてあげたいと思いますから、一流の人、優秀な人に会う機会があれば、できる限りその時間を共有するようにしています。子どもは、仮にその人と離れて座っていてもかなり刺激を受けます。一流の人の生き方を垣間見、自分の生き方について考える機会になっていると思います。これからも、できるだけいろいろな人とのよい出会いをつくってあげたいと思っています。

 また、子どもが困っているとき、迷っているときにシグナルをキャッチし、バランスを考えながらサポートすることも大事だと思います。長男が小学校四年生の時、帰国子女ということで、いじめにあったことがあります。長男の様子がおかしいことに気付き、最初はとにかく「男だろ!負けるな」と励ましましたが、子どもの悩みを解決するために、どのような選択肢があるかを共に考えました。

 長女が進路について迷っているときには、家族で考え得る選択肢についてプラス面・リスクなどを話し合い、受験大作戦を展開しました。ぼくが教えるもの、妻が教えるもの、そして、京都にいた兄が電話やファックスを使って、それこそ本当の通信教育で教えるという家族総掛かりで取り組んだりもしました。子育てに積極的にかかわることによって、より豊かな人生を手に入れたと思います。(談)

資料:月刊こども未来

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