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パパの子育て体験記

パパの子育て体験記

理論派・実践派、各界の著名人が、それぞれの「男の子育て参加」実体験を率直に語ってくれました。
心身ともに強くなれ。そして、本当の強さがわかる人になって欲しい

赤井 英和 (俳優)

PROFILE(あかい・ひでかず)
1959年大阪府生まれ。高校時代からボクシングを始め、近畿大学在学中にプロ転向。12連続KO勝ちの日本記録を樹立。”浪速のロッキー”として親しまれたが、85年の世界タイトル前悄戦でKO負け、生死をさまよう重傷を負い引退。その後、芸能界入り。俳優として、第18回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞するなど、映画、テレビ、舞台などで活躍中。著書は『さくらこ ももこ わが逝きし子らよ』など。

赤井英和

 三人の子どもたち全員、それと幼くして神様になってしまった末の双子の娘たちのときも、出産に立ち会いました。

 長女・つかさ(八歳)のときは、何の準備もないまま、突然、院長先生に「立ち会いますか」と促され分べん室へ。長男の英五郎(七歳)は早目に生まれてしまい、最初のオシッコがなかなか出ずに大あわて。次男の英佳(五歳)は逆に、予定日を過ぎてしまい大きな子・・・・・・。本当に、子どもは何人いてもいいものです。 同じ母親から生まれながら、みんなそれぞれに個性があり、それぞれ違う。三人はお互いに名前で呼び合い、きょうだいというより友だち感覚です。そのせいか、よくけんかをします。でもそれは仲の良さの裏返し、いつも三人一緒ですから。うちの子たちを見ていると、一人っ子の家庭はどうやって遊んでいるのかな、と考え込んでしまうほどです。

 子どもたちには、きちんとあいさつができ、人の顔を見て話ができ、何よりまず心身ともに強い人間に育ってほしい。私自身が、力のない正義は正義ではないと思っているからです。正義の味方だから強いのではなく、強いから正義の味方になれるのです。

 そのせいか小さいころから、よく「根性、根性」と言い続けてきたような気がします。柔道の寝技のように、子どもの上に覆いかぶさってやることがあります。最初、子どもはすぐに「まいった」と言いますが、ここで「まいっていない!」と一喝します。それからしばらく、「まいったか!」「まいってない・・・・・・」の問答を続け、泣き出す寸前に抱き起こし、「おまえは強い。根性がある。最後まで”まいった”と言わなかった。えらいぞ」と思い切りほめてやります。だから、うちの子どもたちは、どんなことにも「まいった」と言わない子どもたちです。

 鉄棒を見つけたときには、子どもをぶら下がらせ、「一、二、三・・・・・・」と数えます。前回より少しでも長くできたら「この間は十五やったのに、今日は十八もできたやないか、すごいな。おまえは根性がある」と、ここでもほめてやります。

 強いことと暴力は違います。むしろ正反対のことです。きょうだいげんかのときには、両方からよく話を聞き原因を突き止めます。そして「おまえがたたいたのか、どの手でたたいた」と手を出させて、その手をたたきます。「言われたら言い返せ。たたくいうのは一番いかんことや」と言って聞かせます。

 英五郎が幼稚園に通っていたとき、ずっと丸刈りにしていたのですが、友だちに頭を触られ、からかわれたのが原因でけんかになってしまいました。そこで「嫌なら、はっきり『やめろ』と言え」と、「やめろ」と言う訓練をしました。「やめろ」「声が小さい!」「やめろ」・・・・・・「やめろ!」「よし、それなら大丈夫」。人をたたくのは最低、まず言葉で自分の意思を伝えなさい、相手に通じるようにはっきりと−そんなことを教えたかったのです。(談)

資料:月刊こども未来

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