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パパの子育て体験記

パパの子育て体験記

理論派・実践派、各界の著名人が、それぞれの「男の子育て参加」実体験を率直に語ってくれました。
声が聞こえるだけで、エネルギーを感じる。子どもは自然そのもの。

川野 太郎 (俳優)

PROFILE(かわの たろう)
1960年山口県生まれ。83年早稲田大学教育学部卒業。85年NHK連続ドラマ小説『澪つくし』でデビュー。以後、テレビドラマ、舞台、映画出演のほか、レポーター、キャスターとしても活躍。現在放映中のNHK大河ドラマ『北条時宗』では少弐景資役で出演。著書に『不完全パパマニュアル』。

 川野 太郎

 地方公演などがあると一ヶ月も二ヶ月も家を空けることがあるので、家にいるときには子どもとの時間を大切にしています。それも、仕事の準備があるからちょっとだけ・・・・・・という中途半端なことは嫌なので、遊ぶときには「どっぷり」と、徹底的に遊びます。

 家の近くの公園には小高い丘があり、そこを越えると川があります。周りの雰囲気といい、川の大きさといい、六歳の男の子の冒険心をくすぐるにはちょうどいい場所のようで、最近、私が家にいるとき、長男の雄平はよく「川へ行こう」と言います。

 「さーちゃん(長女、櫻子)はだめ。」ママにも言いません。パパとママを独占してきたところへ、妹ができて少し寂しい思いをして、妹が三歳になって少しママから離れたものの、まだ独占している―。そこで、男同士の秘密の場所をもちたかったようです。川ではザリガニ釣りなどをして目いっぱい遊び、自然を通して二人のコミュニケーションがうまくとれている気がしています。

 一方の櫻子。家族四人で車に乗って、雄平を幼稚園に送っていったときのことです。幼稚園に着き、雄平とママが車を降り、車の中で櫻子と二人きり。「パパ、二人でドライブしない?」と櫻子。娘とはいえ男親としてはドキッとさせられ、ママがいないと不安で仕方がなかった子が、おませなことを言うようになったものだと思ったりもしました。

 実はその数ヶ月前に二人だけになったとき、私の方から「ドライブしようか」と持ち掛けたことがあったのです。どうも、パパと二人=ドライブと思い込んでいるようでした。もっとも、「パパ、ドライブってなあに?」という素朴な疑問が始まり、答えに四苦八苦しましたが・・・・・・。

 「雄平」という名前には、自然の中でおおらかに、真っ平らに、大きく育って欲しいという願いが込められています。もちろん、人様に迷惑をかけないように社会のルールは守って。

 私が小学生のころ、親から無理やり勉強させられた嫌な経験があるので、無理に勉強させたり、進路を強制するようなことはしません。自分が面白いと思うことに、何にでも挑戦していってほしい。

 「櫻子」は、日本の花・さくらを名前に付けることで、将来、グローバルな仕事をするときなど、いいきっかけになるのではないかと思ったからです。周りからかわいがられるような、周りの人を和ませることができるような人になってくれることを願っています。

 二人がいるだけで家庭に力を与えてくれます。自分が家にいて、子どもたちが外から帰ってくる声が聞こえる―それだけでエネルギーを感じます。一人のときには静止していた空気の粒子が、突然、活発に動き始めるようです。力をもらっているなと感じます。

 子どもは自然そのもの。外の自然を感じてそのパワーを持って入って来るので、家庭全体が活気づき、明るく生き生きしてくるのでしょう。

資料:月刊こども未来

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