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パパの子育て体験記

パパの子育て体験記

理論派・実践派、各界の著名人が、それぞれの「男の子育て参加」実体験を率直に語ってくれました。
家族は信頼関係の基本を学ぶ場と考えています。

ピーター・バラカン (ブロードキャスター)

PROFILE(ピーター・バラカン)
1951年ロンドン生まれ。73年ロンドン大学日本語学科卒業。74年来日し、シンコー・ミュージック国際部入社。80年退社後、執筆活動、ラジオ番組への出演、音楽番組や社会問題を扱ったドキュメント番組の司会などで活躍中。著書に『Love Songs』『ジャズ・ロックのおかげです』など。

ピーター・バラカン

 長男が生まれた時から「子育ては夫婦2人でするもの」という意識がありましたから、ごく当たり前のこととして2人で子育てをしていました。子どもに対して、特に人間として大事だと思う点、人に迷惑をかけるようなことはしてはいけない、約束したことは絶対に守る、という2点はしつこいくらい言ってきました。

 こういったことが、生きていく上での価値観につながるのであり、すべての基本になると思いますから、子どものうちは、親が責任をもって教えていく必要があると思います。人間関係の基礎として、人と人との信頼関係を築くことは欠かせませんし、コミュニケーションをはかっていく上で大切な要素です。

 しかし、いくら理屈で話しても子どもに通じないということもあります。大切なのは、親自身がその模範を見せることかも知れません。親の生きる姿勢や方法を見ることによって、子どもは知らず知らずのうちに、信頼関係の大切さや、実際の信頼関係の築き方を身に付けていくと思うのです。やはり、親の背を見て子は育つということなのだと思います。親の模範が子どもを左右する、と言ってもよいのではないでしょうか。

 ですから、私も、遅刻恐怖症というくらい時間が気になりますし、時間にルーズなことはしません。約束を守るということも同じです。親が大事にしている部分が、自然と子どもにも伝わって、お互いにいい関係で暮らせていると思います。

 2月ころでしたか、息子がスキー旅行に出かけて、1週間ほど3人家族になったことがあります。きょうだいげんかもなく、穏やかな、心地よい状態でしたが、反面、寂しい、とも思ったのです。息子が戻ってきて、4人に戻り、ホッとしました。

 家族というのは、人がただそこにいるというだけではなく、そこに目に見えない何かがあるのだとつくづく感じました。

 これといった話し合いをするのではなくても、顔を合わせる機会があればあるほど話をするチャンスにもなり、また、毎日の表情の変化で、お互いの感情を理解し合うことも自然にできるようになります。家族という単位の中で得ることのできるコミュニケーションづくりの基礎というのは、とてつもなく大きいものがあると思います。

 とは言っても、ちょうどいま、子どもたちは思春期の難しい時期でもあり、今日はこんな態度しか返って来なかったから、次はちょっと向こうから来るまで待ってみよう、など、作戦を練りつつ、試行錯誤を繰り返しています。

 きちんと責任がとれる大人になれるように、いまはその下地づくりをしているところです。親子で反発したり、調整したりしながら歩いているといったところでしょうか。(談)

資料:月刊こども未来

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