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どんな大人になろう どんなふうに子どもと育とう そうだ、本の力を借りよう!
専門書から実用書まで、保育の関連書をご紹介。さまざまなジャンルから参加している評者にも注目。
トイレ改築が保育そのものを見直すことになる。育ちを促す保育環境づくりのヒントが満載。

保育園は子どもの宇宙だ! −トイレが変われば保育も変わる−

無藤 隆・汐見 稔幸監修、岡本 拡子編集
北大路書房(075-431-0361)
定価1,890円(本体1,800円) 109ページ

表紙


 わが国では1970年代に設置された保育所が多く、築20年以上経過し老朽化した保育所が非常に多いという実態があります。必要に応じて部分的に改修が行われていますが、古くなったものを新しいものに取り替えるだけで、古い建築スタイルを踏襲することになんら疑問を持たないことがあるようです。例えば、「汚い場所であるトイレ空間と保育室は完全に区画して、トイレは水で流せるようにすべきだ」と思いこんでいる方も多いのではないでしょうか。
 本書は2006年度こども環境学会のデザイン賞を受賞したおおわだ保育園(大阪府門真市)で行われた公開研究会の記録です。同園では、子どもの使いやすさを考慮した明るく楽しいトイレが作られたのですが、改修までの過程、改修による保育の変化を語るパネルディスカッション(第1部)、園環境を生かした保育についての講演(第2部)、ごっこ遊び、科学遊び、絵本の読み聞かせなどの環境を生かす実践例が紹介されたシンポジウム(第3部)、全体討議(第4部)という構成で、研究会の模様が誌面で詳細に再現されています。
 今ある環境を前提として、どのように問題を解決していくかを考えることよりも、子どもの行動の意味や子どもの遊びや好奇心を誘発する仕組みから出発して環境を整える「発想の転換」の大切さを、本書は教えてくれます。

(評・子どもの領域研究所所長 尾木 まり)
資料:月刊こども未来 2007年8月号より転載
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