子育て支援BOOKS
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従来、わが国の障害者(児)福祉政策は、身体障害、知的障害の2領域から構成されてきました。近年そこに精神障害が入ったのですが、そのいずれかに当てはまるのがサービス受給の大前提であり、そのための障害認定や手帳取得が不可欠でした。発達障害児(者)は、これら制度対象枠から外れてしまってきただけに、なかなか具体的な認識や支援、研究が進んできませんでした。また、多くが学校で認識されるので、教育の問題ではないか、いや医学の問題ではないかという支援の押し付けのようなこともあり、結局どの分野も苦手意識を持ち、どこからも支援が受けられてこなかったという現状があります。
本書の著者は、臨床現場を持つ精神科医です。しかし、この本にみられるのは、医師として治療してやるという姿勢ではなく、共に支え合い育て合うという謙虚な視点です。「障害」ではなく、障害を持つ「子ども」に向かい合っていこうという著者の温かい人柄がにじみ出ています。これが本書の何よりの特徴です。また、成長に応じて起こり得る事柄への対応や関係機関の連携など、膨大な臨床経験から得られた支援方法を、言葉かけのレベルから理解しやすく具体的に提示しています。遅れているわが国の発達障害児の支援に、医学・教育・福祉の現場の別を問わず、まさにすぐ生かせる貴重な本と言えるでしょう。
資料:月刊こども未来 2007年4月号より転載
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