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どんな大人になろう どんなふうに子どもと育とう そうだ、本の力を借りよう!
専門書から実用書まで、保育の関連書をご紹介。さまざまなジャンルから参加している評者にも注目。
虐待を克服した家族の軌跡と支援の実際。

親子再生 −虐待を乗り越えるために−

佐伯 裕子 著
島沢 優子 編
小学館 (03-5281-3555)
定価1,365円(本体1,300円) 224ページ

表紙


 本書は、著者が三鷹市子ども家庭支援センターで相談員として、親子のあらゆる相談に応えてきた経験を元に書かれたものです。児童虐待の事例だけでなく、ほんの少しの援助で親子のコミュニケーションを回復し、親子関係の修復を果たした事例などが紹介されています。平成17年度より、市町村も子ども家庭相談の窓口として、地域の子育て家庭に対してアンテナを張り、情報をキャッチし、早期発見・早期対応の実現に向けて機能を果たすことが求められています。三鷹市は、東京都内でもいち早く子ども家庭支援センターを子ども家庭相談の窓口として設置し、関係機関とのネットワークを立ち上げるなど、積極的な活動を続けてきました。本書は、今後市町村レベルでの相談体制の構築を図る自治体の具体的参考として役立つものでしょう。また著者は保育士として保育所での長年の勤務経験から、日々の保育、親子のかかわりの中から、「危険信号」を察知する感覚を磨いてきました。そうした援助のスタンスも学ぶことができます。認定こども園をはじめとして、就学前の子どもたちのケア形態が多様化する中、保育所保育士の役割と力量についてもとらえ直していくことが求められています。本書を通して保育の現場でのソーシャルワークとは何か、また保育士に求められるソーシャルワークに必要な感覚についての示唆を得られることでしょう。

(評・淑徳大学総合福祉学部助教授 山本 真実)
資料:月刊こども未来 2006年9月号より転載
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