子育て支援BOOKS
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「子ども虐待」が社会的な注目を集めています。幼い子どもたちの命が、虐待という究極の人権侵害によって失われていくことを知るたびに憤りを感じます。児童相談所における虐待を主訴とした相談件数は年々増加しており、今後も子ども虐待をめぐる対応を充実させていく必要があります。子ども虐待への対応は、発生を予防することが第一ですが、心身に多くの、深い傷を負ってしまった子どもたちの再生・自立に向けての援助の充実も急を要しています。本書は、自立援助ホーム、児童養護施設、児童自立支援施設、児童相談所の職員経験者が、被虐待児童への対応に奔走した経験を通して執筆されています。「子どもにとっての自立とは何か」を問い掛け、虐待を受けた子どもに対する社会的ネットワークづくりの必要性を提起しています。
虐待された子どもたちにも、当然「明日」があり、「未来」があります。それを保障するセイフティ・ネットを構築することへと関心を振り向ける段階に入っているのではないでしょうか。虐待され、施設入所している子どもたちを「特別な子ども」「無関係の存在」とはとらえず、すべての子どもたちに対して「自立」を支援していくという考えを、ぜひもちたいものです。本書は、子どもの「育ち」を考えていく上でのヒントを与えてくれることでしょう。
(評・淑徳大学社会学部専任講師 山本真実)
資料:月刊こども未来
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