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専門書から実用書まで、保育の関連書をご紹介。さまざまなジャンルから参加している評者にも注目。
不安をかかえる大人たちが、子育ての力を取り戻す為に

「子供がいちばん」はやめなさい

町沢 静夫 著
海竜社 (03-3542-9671) 
1,400円+税 208ページ

表紙


 昨今、ごく普通の子と思われている子どもが引き起こすさまざまな事件が深刻な社会問題となっています。子育て中の親にとっては自分の子どもがこれからどうなるのかと不安を抱いている人も少なくないと言えます。
 この本は、このような子育ての不安解消のヒントを提供するために書かれたものです。少子時代を迎え、モノの豊かな社会の中で、子どもたちの多くは王様のように大事に育てられています。子どもが幼少時からしつけなき愛の下で育てられた結果、どのような人間に育っていくのか、本書はその実態を具体的な症例をもとに鋭く問い掛けています。昨今頻発している、社会を不安に陥れるような少年犯罪も、その背景には子どもが母子密着と父親不在の家庭環境の中で、必要な時期に必要なしつけを受けてこないで育ってきたことの影響が指摘されています。
 本書では、しつけを忘れた大人の責任を厳しく問うとともに、大人が子育ての力を取り戻すために必要なしつけ方のポイント、例えば、しつけをしないことは子どもをスポイルすること、家庭でしかできない赤ちゃんからのしつけなど、子どもが真っ直ぐ育つ育て方のコツが明快に論述されています。「子供がいちばん」はやめなさい、という真の意味を知るためにも、ぜひ熟読してほしいと思います。

(評・立正大学社会福祉学部教授 杤尾勲)
資料:月刊こども未来

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