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「男の子育て」、ご意見番

「男の子育て」、ご意見番

父親にとって「子育てにどう関わるか」は重要なテーマ 「男の子育て」について、父親、母親の立場から、男性と女性に「ご意見」を伺います


父親はいつでも真剣勝負。自然の中で、子どもの興味をはぐくむ
堀田 あけみ (作家)

PROFILE(ほった あけみ)
 1964年、愛知県生まれ。愛知県立中村高校在学中に、『1980アイコ十六歳』で文藝賞受賞。映画化、テレビドラマ化される。1995年、報道カメラマンだった小原玲氏と結婚。6歳の真斗(まなと)君と4歳の海斗(かいと)君、2003年9月に誕生した長女の琴子(ことこ)ちゃんの3人のお子さんに恵まれ、5人家族。

堀田  あけみ

 都会でのマンション暮らしを選んだ親の責任として、手間暇かかることではあるけれど、できるだけ子どもたちを自然の中に連れていくようにしています。また、子どもが興味をもったことであれば手助けが必要なら手助けするというのが我が家流子育てと言ってよいかもしれません。

 ある時、長男が「お米はどうやってできるの?」とお米に興味を持ったのです。そこで早速、田舎のおじいちゃんちに行く。おじいちゃんは、近所の田んぼから稲穂を一本もらってきてくれた。「これがお米の元だよ、お米の種」と話すと、子どもの目が輝くのですね。「え〜、ここから、芽が出てお米ができるの?」これはもう育てるしかないと、肥料やら、土やらを買ってきて育てました。

 スズメがお米を食べに来るので、対策を立てて、スズメのえさ用に精米したお米を置いたのですが、精米したお米は甘さもまったく違って使いものにならず、結局鳥よけを作りました。近所のお宮でもらった鈴を使って(笑)。何とか収穫することもできたんですよ。

 子どもは興味が湧いたときには自分でどんどんやります。カレーも一人で作るし、二歳のときに平がなも覚えました。知らないうちにアルファベットも覚え、年小組のときに、四歳だったのでアルファベットのD、DOVという名前のポケモンのようなストーリーを作っていました。クラスで話が通じてましたね。五歳の誕生日には、「今日から進化してEOVになりました」と宣言されたほどです。

 報道カメラマンとして現実の悲惨さを写真に収めていた主人が、動物写真家に転向してから結婚し、子どもも生まれたのですが、主人は動物を追いかけて一年のうちの三カ月は家を留守にしています。家にいるときが少ないだけに、子どもたちに対しては、家にいられる限り真剣勝負をしてもらう……。それだけに、子どもたちは、どんないたずらも父親にばれるのは怖いようです。

 毎年恒例のように蛍を見に行きますが、近所の友人たちと大勢で行きます。自分の子どもを育てているうちに、不思議と、周りの子どもたちすべてがいとおしくなってくるんです。私たち大人は、自分が蛍を見ることよりも子どもがどんな顔で見ているか、がとても興味深くもあり、また実際にそのことが中心に目に入ってくるんです。

 それぞれの子どもがそれぞれの表情をして蛍を見ている……。いつもはやんちゃな子どもが涙ぐんでじっと蛍を見ていたり、ある子は、はしゃいで止まらなくなっていたり。無言でじっと手のひらの中に蛍を見ている子もいれば、蛍をそっと捕まえて、「まだ見てない子はいない?」と聞いて回るお姉ちゃんがいたり。それぞれの子どもがそれぞれに蛍を楽しみ、また、感動もしているんです。子どもの世界が広がっている……。

 主人が、「蛍が安心して手のひらにのるのは、とって帰ったり、つぶしたりしないって分かるからだよ」と話すのを真剣に聞く子どもたち。自然の中での大きな命のふれあいです。(談)

資料:月刊こども未来


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