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「男の子育て」、ご意見番

「男の子育て」、ご意見番

父親にとって「子育てにどう関わるか」は重要なテーマ 「男の子育て」について、父親、母親の立場から、男性と女性に「ご意見」を伺います


自分だけの時間をつくって上手に子育て。 そのためにはパートナーの協力が必要
白石 真澄 (東洋大学助教授)

PROFILE(しらいし ますみ)
 1958年生まれ。ニッセイ基礎研究所主任研究員を経て現在東洋大学助教授。テレビのコメンテーターとして、また、女性のためのキャリア学習講座等トークショーなどでも活躍中。著書に『バリアフリーのまちづくり−超高齢社会の環境整備』『福祉の仕事』などがある。

白石 真澄

 育児で大切なのは、子どもとかかわる総時間ではなく、子どもが必要としているときに要所要所でかかわってやれるかという「密度」と「めりはり」だと思います。仕事をしていればべったりそばにいられませんから。

 わが家の十三歳の長男の場合、三歳になるまで、寝ない、神経質、おなかをこわす、肺炎になるといった具合に、育児書どおりにはいかない、結構、私にとっては大変な状況でした。ですから、夫は育児に「協力」という二次的なかかわり方ではなく、私がパニックしているのを見かねて主体的育児をしていました。

 当時はまだ育児休暇がなく、私は産後の二カ月で職場復帰しなければならなかったので、私が復帰した後、保育所に入所できるまで夫が二週間の有給休暇を取りました。 その間、夫は「主夫も結構、おもしろい」とミルク、おむつ、沐浴、離乳食と何でもこなしていました。

 一人目の時に、私は子育てを非常に甘く考えており、出産休暇の二カ月間に読書をしよう、資格を取ろうと、段ボール一箱分の本を買い込んでいました。育児と仕事、キャリアアップが一〇〇%両立すると考えていました。それが現実はまったく違う(笑)。

 会社で働く同僚は私が休んでいる間に「バリバリやってるんだろうなあ」、なんて考えると取り残されたような気持ちになり、追いつめられて、夫が帰る時間になると、マンションの前で待っていて「今までわたしが見てたんだから、こんどはあんたの番よ」とばかりに子どもを押し付けていたこともありました。子どもというのは自分のライフスタイルを大きく変えてしまう存在なのだということを、実感させられました。

 また、今もそうですが、父親は細かいことは言わない、普段はいいかっこしていて憎まれ役は母親の役。子どもたちはどうしても甘い父親のところに逃げ込みます。夫が一方的に甘いですから、私はよけいに口うるさくなりました。

 今は、子どもの食事作りや家事のほとんどを同居している母に任せっぱなしです。保育所時代には母が同居していませんでしたので、周囲の人たちの助けを得ることが多かったですね。保育所にお迎えに行けない、といえば、保育所の友だちのお迎えが早い順に、だれが何時と手帳に書いてあって、急に会議になったときには順に電話する。それでもダメだったときには、保育所の近所に魚屋があった、と思い出して電話番号を探し、「いつもそこで魚を買ってる者ですが、とりあえず保育所に行ってください」とお願いしたら行ってくれる、「いつも魚を買ってる者」はいっぱいいると思うんだけど(笑)、せっぱ詰まった状態でも人に助けていただき何とかやってこられた。人情、まだまだ捨てたもんじゃないな、という感じです。

 育児に試行錯誤は付き物ですが、大変だからといって愚痴ってばかりいても始まらない。時間は有限ですから仕事や家事に優先順位をつける、上手に他人の力を借りる、仕事や家事以外の自分だけの時間をつくって、上手に息抜きする、そのためにパートナーの協力を得る必要性があるのだと思いますね。(談)

資料:月刊こども未来


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