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「男の子育て」、ご意見番

「男の子育て」、ご意見番

父親にとって「子育てにどう関わるか」は重要なテーマ 「男の子育て」について、父親、母親の立場から、男性と女性に「ご意見」を伺います


細かなことには口を出さない やりたいことをやらせて見守る姿勢で
小松 英樹 (棋士 九段)

PROFILE(こまつ ひでき)
 1967年愛知県生まれ。78年、11歳で日本棋院院生。81年入段以降、昇段を重ね、95年九段。新人王戦、新鋭戦、俊英戦などで優勝。棋道賞受賞4回。名人戦リーグ2回、本因坊戦リーグ6回出場。夫人は女流棋士・小松英子三段。

小松  英樹

 最初の子が生まれたとき私は十九歳。その子がいま十七歳で、下に十五歳、十三歳、七歳、そして零歳と、五人の子どもたちに恵まれました。家の広さや費用のことなどを考えなければ、いまでもまだ子どもが増えてもいいかな、と思っているくらいです。子どもたちに囲まれていれば、とにかく楽しいからです。

 一人目の子のときは、私の囲碁の成績も目立ったものはありませんでしたが、二人目の子が一〜二歳のころ、初タイトルとなった新人王を獲得。その後、成績が伸びて、「子どもが生まれるたびに良くなるみたいだな」と人からも言われました。自分でもそんな気がしていました。

 同じ棋士である妻は対局を半分以上減らし、母や妻の姉も応援してくれ、わが家の子育て態勢は充実しています。私も時間の許す限り、おむつ替えやお風呂入れなどを経験してきました。

 子どもたちにとっては、両親以外との時間はいい刺激になります。子どもたちがそれをきっかけに変わっていく部分を見つけると、親としては心安まるものがあります。

 上の子たちはすでに子育ての立派な”戦力”。三人目以降の子育ては、親としてはどんどん楽になってきた気がします。

 生まれたばかりの子を大人も子どもも家族みんなでかわいがる。その結果、優しい子に育つ。すると「もう一人いてもいいかな」と思えてくるのです。

 子どもたちとはよく一緒に遊びますが、遊び方はいつも私中心です。子どもたちが喜ぶことに私が合わせるのでなく、私が楽しいと思うことに子どもを付き合わせているのです。

 例えばトランプなら、子ども向けの簡単なものではなく、私がやりたい大人向けのやり方を教えて一緒に楽しみます。中にはかなり高度な内容のものも含まれますが、子どもたちは親に教えてもらうことが楽しいようで、ぐんぐん引き込まれ、すぐに覚えてしまいます。

 子どもたちには囲碁も教えていますが、トランプの遊び方でも何でも、こうした親から子へ何かを伝えるひとときは、かけがえのないもの。お父さん方に特にお勧めしたいですね。

 遊びだけでなく、自分の子どものころを思い出して、小学校のうちから一人で新幹線に乗せるなど、いろいろなことにどんどん挑戦させています。特に子育ての方針もありませんが、細かなことに口出しせずに、子どもたちが「やりたい」ことはとりあえず何でもやらせてみて、子どもたちが安心して挑戦できるようにそれを見守るようにはしてきました。

 対局に出かけるとき、子どもたちと握手をして出かけていた時期がありました。手から手へ、まさにエネルギーをもらっているようで、熱いものが込み上げてきたものです。そんな子どもたちのうち、二番目と三番目の子が囲碁の道に進んでいますが、まだ「プロ棋士になる」とは聞いていません。

 私は小学校低学年ですでに、父親にプロを目指すことを打ち明けていました。囲碁であってもなくても、子どもたち自身から、将来に対する”決意”を早く聞きたい、というのがいまの心境です。(談)

資料:月刊こども未来


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