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【肥満がなぜ悪いか】
   では肥満がなぜ悪いのでしょうか。

 一例として、東京都世田谷区小中学校での、肥満度30%以上の肥満児における検査異常の出現率(表2)に示します。半数以上(60%)にすでに検査値の異常を認めています。
 このことは、小児・思春期生活習慣病が単に成人の生活習慣病の予備軍であることにとどまらず、すでに治療の対象疾患であることを意味します。
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【肥満を指摘されたら】
   肥満を指摘されたお子さん、特に高脂血症、虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症)、脳卒中、2型糖尿病の家族歴があるお子さんは、病院で検査を受けられることをお勧めします。
 できれば、内分泌・代謝外来がある小児科、または管理栄養士がいて栄養指導が受けられる病院が望ましいと思います。
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【大事なことは】
   小児・思春期生活習慣病検診が全国レベルで実施されるには、まだ時間がかかりそうです。
 肥満を含め小児・思春期生活習慣病は、生活習慣の改善により十分正常化が可能です。
 異常を指摘されたら、積極的に医療機関で診察を受け、根気良く生活習慣の改善に取り組むことが大事です。




注1 2型糖尿病とは?

 糖尿病は、からだによる糖分の利用が障害され、治療しないでおくと慢性的に高血糖が持続する病気です。
糖尿病を大きく分けると、以下の2つに分けられます。 (インスリンは、糖の利用を促進して血糖を下げる作用があります。)


1型糖尿病(インスリン依存型糖尿病)
インスリン分泌が低下して起こる。
2型糖尿病(インスリン非依存型糖尿病)
  インスリンに対するからだの反応が低下して起こる。 2型糖尿病は遺伝的要因が強く(家族性)、肥満である場合が多く、生活習慣病の一部と考えられています。



表2 肥満によっておこる合併症と
   その頻度(肥満度30%以上)


1. 高脂血症 (高コレステロール、高中性脂肪) 
             頻度40%
2. 高血圧
成人基準を用いた場合 頻度2%
小児基準を用いた場合 頻度20%
3. 肝機能異常  頻度10% 男>女
4. 2型糖尿病
空腹時血糖測定による判定では
 境界型(※)    頻度2.5%
 糖尿病       頻度0.5%
ブドウ糖負荷試験(OGTT)による判定では
 境界型(※)    頻度25%
 糖尿病       頻度4%
 高インスリン血症  頻度80%
5. 1〜4の脂質、高血圧(小児基準による)、肝機能、空腹時血糖のうちいずれかの異常をしめすもの    頻度60%
(OGTTを実施すると、異常値の頻度はさらに増加)
6. その他
胆石、腎結石、痛風(高尿酸血症)、月経異常、腰痛、大腿骨頭すべり症、心理的圧迫




1、2、は動脈硬化、さらには心筋梗塞、脳卒中、壊疽、腎臓病の危険因子。
4、は、網膜症、腎症、神経症などの微小血管合併症や動脈硬化に伴うすべての合併症の危険因子。


境界型とは
血糖値が正常でもなく糖尿病でもない、糖尿病予備群です。



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文責/日本小児保健協会


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