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子どもの健康
(病気・ケガ)

おっぱいごくごく(母乳についてのお知らせ) 母乳とダイオキシンに悩んだら

おっぱいごくごく(母乳についてのお知らせ) 母乳とダイオキシンに悩んだら

5. 赤ちゃんの健康のために母乳をやめなければいけないかと不安なのですが

 赤ちゃんの健康に関して関連の深い国際機関としてWHOとユニセフ(国連児童基金)は1989年(平成元年)に母乳による育児を成功させるための共同声明を出しています。この共同声明では母乳による育児を「乳児の健やかな成長と発達のために理想的な栄養として最善の方法であり、母子の健康においても生理学的、情緒的な点で大きく影響を与えます」としており、むしろ、赤ちゃんの健康のために母乳を勧めています。
 医学的には、母乳を与えたいけれどやめなくてはならない場合として次のような場合があるといわれています。

  • 母親に感染症があり、母乳を介して乳児に感染させる危険のある場合
  • 母親に重症の疾患がある場合
  • 乳腺炎で授乳不可能な場合
  • 母親が薬剤使用中で、その移行の可能性があり、乳児に危険をもたらす場合

 もし不安を感じたら、お医者さんや助産婦さんに「母乳をやめなければいけないかどうか」を相談することも、解決策の一つではないでしょうか。


6. ダイオキシンのこわさにくらべて母乳のメリットがよくわかりませんが

 母乳には、(1)乳児の成長・発達のために良いこと、(2)感染に対する抵抗力が強くなること、(3)母と子の情緒的なつながりが増し健全な母子相互作用が得られること、などがあり、これらのメリットはとりたてて目新しいものでないためダイオキシンの毒性と違ってマスコミなどに取り上げられることはありません。
 最近ではわが国の衛生状態が良くなり、ミルクも改善されたので、人工栄養でも赤ちゃんは元気で育つようになりました。しかし、体重が小さく生まれた未熟児では、母乳でほ育した方が消化管からの吸収が良く、感染症や腸炎などのおもい合併症も少なくなります。このため、NICU(重症な新生児の治療をする病楝)に赤ちゃんが入院している間は、お母さんに母乳をしぼってもらい、家族に届けていただき、母乳で育てるようにしています。毎日小さな赤ちゃんの世話をしているお医者さんや看護婦さんは、赤ちゃんがすくすく育つためには、母乳がなによりも大切な役割を担っていることを経験的・科学的に知っているのです。


7. 保育所や幼稚園でのたき火や焼きいものダイオキシンが不安なのですが

 たき火は、一時的に小さい範囲でものを燃やすことになり、発生するダイオキシン量も少ないのではないかと考えられますが、どの程度のダイオキシンが発生するかなどについては、これまで研究者の関心をひいたことはなく、データもないのが実状です。
 人間は大昔から火を用いて生活し、様々な文化を生み出しました。たとえば調理に火は欠かせません。火を通すことにより、飲み水や食品中のばい菌をなくしたり、寒さや野獣から身を守るため、火を用いて安全を確保してきたといった長い歴史があります。
 確かに発生するダイオキシンの危険性もあるでしょうが、それを補ってあまりある利点がたき火にあるのではないでしょうか。
 落ち葉を集めてたき火をするといったごくありふれた習慣を「ダイオキシンが発生するから」という理由で途絶えさせるということに違和感を覚えるお母さんもいるかもしれません。また、たき火は「人が生きていく上で必要な火の管理方法を学習する機会」だと考えるお母さんもいるかもしれません。また少なくとも目に見えないダイオキシンの危険性より火傷の心配をされるお母さんもいると思われます。
 大事なのは、お母さんや保育所の保育士さんなどの大人が「子どもたちに何を伝えたいのか」を考えることにあるのではないでしょうか。


8. おなかの中の赤ちゃんへの影響を思うと食事や環境が不安なのですが

 私たちは、食事や呼吸などを通じて毎日平均して微量なダイオキシンを摂取していることが分かっています。このダイオキシンは主に食品から摂取されることが分かっていますが、食品の種類によっても異なり、同じ種類の食品でもとれた場所や時期によっても異なります。
 国では長期間継続して摂取しても安全であろうと考えられる目安となる指標(耐容1日摂取量:TDI)を設けていますが、わが国の平均的な生活であればダイオキシンの摂取量はこのTDIを下回ることが分かっています。
 各種の食品に含まれる栄養素は自分の健康のために大切ですので、たくさんの種類の食品をバランスよく食べるよう心がけることが大切だと言ってもいいと思われます。
 赤ちゃんは、おなかの中の約40週のあいだに、小さな小さな受精卵から約3000グラムの大きさにまで成長しますが、そのために必要な栄養は、すべて胎盤を通してお母さんのからだから与えられています。また、妊娠の経過により変化していくお母さんのからだにも十分な栄養が必要です。お産に備えて体力をつけるために、むかしから妊娠中は栄養に気を付けることが大切だとされてきました。
 これまでの調査研究からおなかの中の赤ちゃんに栄養をあげている胎盤の血液やへその緒からもダイオキシンが検出されていますが、その影響についてはよく分かっていません。現時点で胎児への影響がわかっているのは、妊娠中のある種の医薬品、喫煙・飲酒などに限られています。
 妊娠中に食事を通じて得る栄養は、赤ちゃんを形作るために十分に供給される必要があることを、優先して考えることが、これまでと同じように強調されるべきではないでしょうか。

わが国におけるダイオキシン類の1人1日摂取量
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