子どもがかかりやすい病気
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監修/大澤真木子(東京女子医大小児科主任教授)
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耳の下や顎の下の腫(は)れと痛み、・ 発熱が主な症状の感染症 |
幼稚園から小学校低学年のお子さんが、何となく機嫌が悪く、「咽喉(のど)」や「耳」が痛いと言っていたかと思うと、お熱が出て、同時に耳の下の「耳下腺(じかせん)」あるいは顎の下の「顎下腺(がくかせん)」という唾液(つば)を出すところが腫れます。一度に両側が腫れる場合と、まず片側が腫れてから1〜2日遅れて反対側が腫れる場合があります。顎下腺の腫れは、おたふくにかかるお子さんの半分に見られます。どちらの腺の腫れも全体的で、とても痛みがあり、お子さんは味の濃いものや、酢っぱいものをきらい、食欲が落ちます。痛くて腫れている期間は3〜7日間で、長くても10日前後で消えます。
これは、パラミクソウイルス科のムンプスウイルスというウイルスの感染によるものです。耳下腺や顎下腺の腫れが主な症状の全身性感染症(人から人へうつる病気)です。
| ・晩秋から春に多く、5〜10歳の子どもがかかりやすい・ |
どのようにうつるかというと、直接の接触や飛沫感染(ひまつかんせん=感染している人のツバが飛んだりしてうつる)で、好発年齢は5〜10歳、この病気にかかる85%の方が15歳以下です。年間を通じてみられますが、晩秋から春に多くみられます。病気の人と接触してから発病するまでの期間=潜伏期は、16〜18日といわれます。30〜40%の方は、不顕性感染(ふけんせいかんせん)といってウイルスが体内に入っても特別な症状を起こさずに終わってしまいます。
検査では、血液および尿の「唾液型(だえきがた)アミラーゼ」というものが上昇します。
唾液、尿、髄液(ムンプス髄膜脳炎<ずいまくのうえん>の場合)にウイルスを見つける事が出来ます。また、血液で、急性期に「ムンプス特異IgM抗体(とくいアイジーエムこうたい)」を見い出すか、「感染したばかりの頃」と「なおりかけの頃」の血液で、最初よりも後の方で抗体が明らかに上昇していることを確認することによります。
| 急性化膿性耳下腺炎(きゅうせいかのうせいじかせんえん) |
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ウイルスではなく細菌による。 |
反復性耳下腺炎(はんぷくせいじかせんえん)
唾石(だせき) |
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耳下腺や顎下腺の中に結石が出来る。 |
| 薬剤による耳下腺炎 |
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などがありますが、多くは片側性です。
まれな病気ですが、白血病やSjogren症候群(シエーグレンしょうこうぐん)などによる耳下腺腫脹(じかせんしゅちょう)なども区別する必要があります。 |
髄膜脳炎(ずいまくのうえん)
合併症としては、一番多く、おたふくにかかった3〜5人に1人にみられ、耳下腺が腫れて3〜10日後の良くなる時期に再び発熱し、頭痛や嘔吐などの症状を出します。髄液の検査、安静が必要ですが、予後は良好です。
膵炎(すいえん)
みぞおちの痛み、吐き気、嘔吐、発熱などの症状が現れます。
食べるのを止め、点滴、安静が必要ですが、約1週間で治ります。
大人の場合には?
男性では、睾丸炎(こうがんえん)、女性では、乳腺炎(にゅうせんえん)、卵巣炎(らんそうえん)があります。痛みはひどいですが、3〜5日で治ります。睾丸炎は片側の事が多く、不妊の原因となることは稀です。
15,000人に1人の頻度で 難聴がみられますが、 片側性で、特に高音が聞き取りにくい感音性難聴になる事があります。
ムンプス生ワクチンを接種する事で、おたふくかぜにかかるのを防ぐことができます。
予防接種を受けている人では、もしおたふくかぜにかかっても熱はなく、片側の耳下腺が腫れるだけでおわることが多いです。
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