トップ > 子どもの健康(病気・ケガ) > 子どもがかかりやすい病気 ひきつけ

子どもの健康
(病気・ケガ)

子どもがかかりやすい
病気

子どもがかかりやすい病気

「ひきつけ」
―見分け方、対処の仕方は?―
監修/大澤真木子(東京女子医大小児科主任教授)
ほとんどは心配のない熱性けいれん。身体を冷やすこと

 お子さんが初めてひきつけ(けいれん)を起こしたら、きっとびっくりされるでしょう。吐き気があったり、よだれが多いこともあるので、あわてずに、顔は横向きにしてください。周りの危険物を取り除き、お子さんの衣服をゆるめ、ゆったりと呼吸できる状態をつくり、静かに寝かせます。意識が戻るまで、誰かが必ずそばにいてください。ほとんどのひきつけは、このような処置をしている間におさまります。しかし、生まれてはじめてのひきつけや、応急処置をしてもおさまらなければ、すぐに病院に連れていってください。
 ひきつけの原因は様々ですが、ほとんどは急激に体温が上昇するために起こす熱性けいれんです。熱性けいれんは、通常38.0度の発熱に伴って乳幼児期に起きるけいれんで、中枢神経感染症(脳炎、髄膜炎、破傷風など)、体の糖分、水分や電解質といわれるもののアンバランス(低血糖、熱射病や日射病など)、けいれんの原因になる明らかな異常(脳硬塞、頭蓋内出血や脳腫瘍など)のないものとされています。
 発熱とともに起こったけいれんはほとんど1、2分でおさまります。約半数のお子さんが1歳代で起こし、熱性けいれんが初めて起こるのは9か月から3歳が多いのです。2分の1〜3分の2のお子さんは、一生に一度しか起こしません。6歳以降に初めて起こす事はほとんど有りません。頭や身体を冷やし、熱を測ります。


くり返すけいれんは要注意

 けいれんが20分以上ととても長く続いたり、一度おさまっても意識が戻らない内に、一度の発熱の間で何度も繰り返したり、ひきつけがおさまっているのに意識がなかったり、体の左右どちらかがより強く硬かったりビクビクしている場合のいずれかで、御両親や御兄弟姉妹に無熱性けいれんを起こしたことがある方がおられる場合、初めて起こした年齢が、1歳未満か6歳以上、24時間以内にけいれんをくりかえす、けいれん直前直後の体温が37.5度未満の場合など、また、熱性けいれん自体は軽くても年に4、5回以上反復する場合には、専門家の診察を受けてください。このような事はなくても、2、3回以上くり返す場合には、発熱初期に(熱が出てきそうと思われたら)、ひきつけ止めの坐薬等を使った方がよいので小児科の医師に相談してください。急激な体温の下降・上昇を避けるように心がけた方がよいと思われます。


 熱性けいれんを起こした場合「口の中に割り箸を入れ,舌を噛まないようにしたほうがいいのですか」などと聞かれることがあります。でも、けいれんで舌を噛む危険が最も高いのは最初の瞬間で、その時に、歯を食いしばり体全体を硬く強ばらせます。従って保護者が気付いた時には既に噛んでしまっている事が多く、それから物をかませたりしても意味がありません。むしろ、口腔内、咽頭を刺激して、吐くのを誘発したり、口の中を傷つけたり、窒息させてしまうこともあり危険です。