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ママの救急箱(ケガの応急手当)

知っておくと安心
「切り傷」
ハンカチなどで傷口を押さえて病院へ
韮澤融司 (杏林大学医学部小児外科教授)

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軟膏や脱脂綿は処理の邪魔
 手先がまだ不器用な子どもたちは、カッターナイフで思わぬけがをすることがあります。多くは指先などの切り傷です。あまり力がないので、指の神経や血管を傷つけるほどの深い傷は少ないのですが、それでも結構出血するため、びっくりしてしまいます。
 そんなときでも、あわてずに清潔なハンカチやタオルなどで傷をしっかりと押さえて、近くの外科の医師を受診し、処置を受けてください。
 けがをした場合、よく、心臓に近い箇所をしばって止血をするなどと言われていますが、子どもの切り傷では、傷そのものをしっかりと押さえるだけで十分です。また、どんなに浅い傷でも、ばい菌が入ると化膿しますので、医師の受診することをおすすめします。
 手近にある軟膏を傷に塗ってから来院される場合もありますが、病院でその後の処置がやりにくくなるので、おすすめできません。脱脂綿は綿くずが傷のなかに入ることもありますので、ハンカチかタオルで傷を押さえるようにしてください。傷口が泥んこで出血も少ないようなら、水道水でよく洗ってから傷を押さえてもよいでしょう。市販のスプレー式の消毒薬をかけてもよいと思います。
顔、頭も出血が多くてもあせらず受診を
 ガラス戸を突き破ったり、道路や床に落ちていたガラスを踏んで、足をけがすることもあります。子どもたちの体重がかかるので、結構、深い傷となることがあります。
 傷のなかにガラスの破片が入ってしまうこともありますが、この場合でも、傷をしっかりと押さえて止血しながら、医師を受診してください。手の切り傷と同様、軟膏などは塗らないでください。
 顔や頭のけがでは、浅い傷でも出血はかなり多く、子どもはパニックになってしまいます。そんなときでも、傷をしっかりと押さえてあげて、優しく声をかけながら、血液が目に入っていれば拭き取って、子どもを落ち着かせてください。それから医師を受診しても時間の余裕はあります。
 どんな傷でもハンカチやタオルでしっかりと押さえて、軟膏は塗らないで、落ち着いて医師を受診することが基本です。
資料「こども未来」