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子どもの食(食育)

食からはじまる健やかガイド







食からはじまる健やかガイド



1.子どもの食をめぐる現状と課題


1)子どもの変化

小児期における肥満の増加と思春期やせの発現

 6〜14歳における肥満の割合について、1976年から2000年までの年次推移をみると、男女とも、9〜11歳でその増加が大きく、1996−2000年では、男子で15.0%、女子で12.2%となっています。他の年齢においても、肥満の割合は8〜10%みられます(図1)。また、12歳の男子において肥満の程度別に総コレステロール値や血圧の状況の関連をみた調査結果では、肥満群では正常群に比べいずれも高値を示しているという報告参1もあります。

図1 肥満の年次推移(6〜14歳)
図1 肥満の年次推移(6〜14歳)
(「日比式による標準体重20%以上」を肥満とした)
資料:厚生労働省「国民栄養調査」


 一方、「健やか親子21」という21世紀の母子保健分野の主要な取組を示した計画の中には、指標のひとつとして「15歳の女性の思春期やせ症の発生頻度」が盛り込まれています。平成14年度に全国規模の調査が行われましたが、中学1年から高校3年までの思春期やせ症の発症率は2.3%、さらに、成長曲線を一定の基準以上に外れるような急激なやせ方をしている「不健康やせ」の割合が中学3年で5.5%、高校3年で13.4%みられました参2。心の問題と密接に関連した健康課題の1つであり、骨量の減少や不妊といった将来的な健康に深刻な影響をもたらすことも懸念されます。
 また、自分の体型に対して、“やせたい”とする者の割合は女子で高く、小学校5,6年生で約5割、高校生では約9割にのぼり、高校生ではこのうち半数が“かなりやせたい”と回答しており、痩身願望が強い傾向もうかがえます参3
 特に、15-19歳の女子では、平成10年と平成14年を比較すると、体型に対する自己評価について、現実の体重が「普通」「低体重(やせ)」でありながら「太っている」と評価する者が増加しています(図2)。また、「太っている」と評価する理由については、「他人と比べて」が65.8%と高率を占めています。


図2 現実の体型別 体型に対する自己評価
図2 現実の体型別 体型に対する自己評価
資料:厚生労働省「国民栄養調査」



幼児期にもみられる朝食の欠食

 朝食の状況については、1〜6歳においても“週に1〜2回しか食べない”子どもが2%前後みられます(表1)。“週に1〜2回ぬく”“週に3〜4回ぬく”をあわせると10%前後になり、朝食の欠食の問題も低年齢化しています。

表1 幼児の朝食の喫食状況
  1歳 2歳 3歳 4歳 5−6歳
毎日食べる 89.3 85.0 83.6 87.8 89.6
週に1〜2回ぬく 6.3 10.5 10.3 7.2 6.9
週に3〜4回ぬく 0.4 1.0 1.5 0.6 0.7
週に1〜2回しか
食べない
1.6 2.0 2.0 2.2 1.6
その他 2.3 1.3 2.1 1.9 1.0
無記入・不明 0.1 0.2 0.6 0.2 0.2
資料:(社)日本小児保健協会「平成12年幼児健康度調査」

 小学生及び中学生において、平成7年と12年を比較してみると、“必ず食べる”生徒の割合が若干減少し、“ほとんど食べない”生徒の割合が増加しています。中学生では“ほとんど食べない”生徒が男女ともに5%みられます参4


増える通塾率

 小、中学生の通塾率の推移をみると、いずれの学年においても増加しています。また学年が上がるにつれ通塾率は高くなり、小学6年生で4割、中学3年生では7割近くを占めています参5。学校以外での子どもの活動が増え、夕食も含め、食事リズムや生活リズムを規則的にすることがますます難しくなってきています。


〈参考文献〉
村田光範:教育講演10「小児期・思春期の肥満症」,肥満研究,vol.18(supplement)P.59(2002)
渡辺久子(主任研究者):平成14年度厚生労働科学研究(子ども家庭総合研究)「思春期やせ症の実態把握及び対策に関する研究」
(財)日本学校保健会:「平成12年度児童生徒の健康状態サーベランス事業報告書」
日本体育・学校健康センター「児童生徒の食生活等実態調査」(平成7年、12年)
文部科学省:「児童・生徒の学校外学習活動に関する実態調査」(昭和51年、60年)、「学習塾等に関する実態調査」(平成5年)

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