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地域子育て支援拠点事業事例集 センター型

地域子育て支援拠点事業事例集 センター型

菜の花保育園(長崎市)
出前支援で親子に居場所を提供
概要
菜の花保育園(長崎市)
センター開設 平成8年
開所時間 火・水・木・金曜日の10:00〜12:00(親子で遊ぼう会)
第1・第3火曜日、毎週金曜日の9:30〜12:00(園開放)
利用料 おやつ代200円(親子で遊ぼう会のみ、園開放は無料)
職員体制 4人(親子で遊ぼう会の職員数。他園の保育士含む)
問い合わせ先 菜の花保育園
住所 長崎市平山町477
TEL. 095-878-2877
ホームページ 
http://www7.ocn.ne.jp/~nanonaga/


事業実施のきっかけ
 菜の花保育園では、週に1〜2回園を開放し、同じ年齢のクラスに数組の在宅子育て家庭の親子を受け入れています。しかし、在園児と在宅の子どもがうまくなじめない、お母さん同士も気を遣う、園の子どもと在宅の子どもの両方の面倒を見るのは保育士の高い技量が必要といった、利用する側、受け入れる側双方が抱える難しさもあるといいます。
 そこで同園が力を入れているのが、出前支援「親子で遊ぼう会」。週4日、菜の花保育園と他園の担当保育士が児童館と市民会館に出向き、育児相談や親子遊びを行うもので、利用料はおやつ代として200円を徴収しています。思い切り遊ぶことで子どもが生き生きとし、そんな子どもの姿を見て繰り返し訪れるようになると、親同士の交流も生まれ、仲間ができる――そんな好循環が生まれています。園から出て、皆が同じ立場で時間と場所を共有すると、コミュニケーションが取りやすいのだそうです。また出前支援では、在宅子育て家庭の親子を受け入れる空間的なゆとりのない保育園でも、親子に居場所を提供することができます。
 石木和子副園長は、「子どもを連れて過ごせる場所がなくてデパート巡りをしていたというお母さんの言葉に胸を突かれました。また住宅事情から、家で水遊びをしたことがないという子どももたくさんいます。ハード面が整っていないことが、子育てを負担に感じる一因になっているのです」と指摘。また、親子がゆっくりと遊べる場所、出会いの場があれば、地域の中で孤立せずにすむとも話しています。「居場所があることが何より歓迎されている」という言葉を裏付けるように、「親子で遊ぼう会」の1週間の延べ利用者数は、350組に達しています。
 来ても来なくてもいい場所だからこそ、利用しやすい雰囲気づくりを心掛け、母親からの相談に対しても、「こうあるべき」というような指導はしません。「皆さん、自分がいいと思ったやり方で子育てをしていますから、まずは受け入れることから始めて、安心してゆったりと過ごせる場所を提供していければと思っています。子どもが育つと、親も育つ。そういう場にしていければいいですね」と、石木副園長は話してくれました。


月刊こども未来 2007年3月号より転載