保育所の地域への多様な展開事例集
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熊本県では、平成5年度に初めて地域子育て支援センター(以下、「支援センター」) を初めて開設した。平成13年には「くまもと子ども未来プラン」を策定し、県下中学校区内に1支援センターを目標に、積極的な取り組みを実施してきた。
平成16年4月現在、県内79市町村の内55市町村、県内保育所数601所(公営218所、民営383所) 中、保育所の併設ではない支援センターも含め、74か所の支援センターが開設されている。 |
- 連絡協議会の運営経費について
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| 県の委託事業である「子育て支援コーディネーター養成講座」を除き、財政的には会員からの会費のみで運営している。1センターの年間会費は4万円(従来型・小規模型に関係なく一律) で、その会費のほとんどは研修経費に充てられている。 |
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- 活動成果
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利用者による支援センターの評価は、スタッフの評価でもあり、この点において、カウンセリング研修をはじめとする連絡協議会の活動は、スタッフの資質の向上に多大な貢献をしてきた。
研修参加者からは、「ふとした言葉を敏感に感じ取れるようになった」、「個々の支援センターの問題ではなく、地域全体の統一性を見いだし、共通理解のうえで支援できるようになった」など、個々の質の向上に加え、地域全体の支援体制の向上にもつながっている。 |
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- 今後の課題
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NPO、民間企業、集いの広場事業など、子育て支援の、場・種類、ともに多様化してきている。また、近年の相談内容には、虐待の一歩手前と思われるケースも目立ってきている。その中で、保育所が運営する支援センターには、どのような役割が求められているのか。子育て支援を地域全体の関係性という視点で捉え、課題を探し、研究・実践を深めていく必要がある。
| 〈今後の課題〉 |
| 1. |
支援センター間の格差の是正(全体レベルの質の向上) |
| 2. |
保育園の専門性を活かした子育て支援の確立 |
| 3. |
事例研究の積み重ね |
| 4. |
インターネットによる情報発信の充実 |
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児童相談所、保健所など地域の社会資源との連携 |
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<参考>実践事例研究会資料
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子育て支援センター名( A市子育て支援センター )
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| タイトル |
時間つぶしの子育てから、楽しむ子育てへ |
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援助対象者と家族構成図
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援助のねらいと目標
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母親の気持ちを受けとめる。 |
| ・ |
話を聴きながら、母親自身が問題解決をし、育児の自信へとつながっていく様な関わりを配慮する。 |
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事例の概要
広場や集い等の活動に、毎回のように参加する。母親は育児の不安や迷いをよく話す。「これは、どうした方がいい?」という質問が目立つ。子どもとの関わり方に自信がない。夜泣きがひどく、寝不足で疲れている。独身の時の交通事故の後遺症で、腕や肩が重たくなる日があり、時々、一時保育を利用する。子どもは、活動も広がり、活発に遊ぶ。母親は「朝が来ると、早く夜の寝る時間になるのが待ち遠しく、とにかく早く幼稚園に入る年齢になるのを心待ちにしていて、毎日が時間つぶし」と言う。子どもが夜泣きをしなくなり、2歳をすぎ「子どもっておもしろい」と口にするようになる。
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利用した制度、サービス及び他機関との連携の状況
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活動の広場 |
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親子のつどい |
| ・ |
電話相談 |
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一時保育 |
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討議内容や考察など
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アパート住まいのため泣くのが怖く、ドライブして寝かせる。
"ドライブをしないと寝ない"という思い込みが強いのでは? |
| ◎ |
気持ち(本音)が出せるように話しをきいて受け止め、信頼関係を築いていきながら、具体的な接し方(あやし方や関わり方) の実施、援助を繰返し行ない、ながい目で応援していく。 |
| ◎ |
ドライブをやめ、寝る環境を作り、習慣付けていく。(生活リズムの見直し) |
| ◎ |
親子の関係がとれない時、逃れようとする母親。そんな時、支援センターが関わることで、子どもとの関係が築かれていく。 |
| ◎ |
"夜泣き"を家族で乗り越えたことで絆が深まり、その体験をバネに、他のお母さん方にアドバイスとしていかされた。⇒育児への自信へとつながっていく。 |
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援助の経過
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年月日
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対象者の姿、状況
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問題点
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援助の方法や経過
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| h.12 |
子育て広場へ参加する。
親子のつどいへ参加する。
泣いた時のあやし方やミルクの与え方など、よく質問する。 |
母親が寝不足で疲れ、目の下にくまができる。 |
話を聴く
子どもを抱いてあやしたり、わらべうたを歌う。
一時保育 |
| h.13 |
毎回のように参加する。母子共に他の親子と交流が多く、子どももよく遊ぶ。
活動のプログラム以外でも、自宅同士の交流や公園へ数人で出かける。
おむつ外しや遊び方を相談する。
Aちゃんは父親にもよくなつき、父親も育児に協力的である。子どもが何でも自分でしたがる。
Aちゃんが1時間しか寝ない日があった。 |
夜泣きがひどく、ドライブに行く日が続く(父・母交代) 毎日2.3回起きる。1週間、なかったり、また夜泣きが始まったりの繰り返し。
母:「どうしたら子どもに気持が伝わるのだろう」 「もう少しゆったりと遊んで欲しい。動きが激しい」「ゆっくり主人と寝たい。2人目も欲しいのに」
母:「そんなに何でもしたいんなら、夜も1人で寝てよ。夫婦間までおかしくなりそう」 |
話や行動から、母親はAちゃんと家で1対1で過ごすことが苦手で、何をしていいか分からない様子が伺える。
母親の傍でAちゃんに声をかけながら遊ぶ。(具体的な接し方の情報)
話を聴き、一緒に考える。(母はアドバイスをすると、すぐに、その通りに実行して、うまくいかないと、余計に疲れるようである)
↓
出来るだけ、母親本人が意向・気持ちの整理が出来るように話を聴く。 |
| h.14 |
毎回 活動に参加する。
子どもも母親も、いきいきと過ごす。
母親が日常のいろんな気持ちを話す。
子どもも母親もよく遊び、特定の仲良しグループができる。
夫婦で話し合いをして夜泣きの対策を決意する。 |
母:「はやく幼稚園に行く年にならんかな。朝が来ると、また今日1日が始まってしまう!と感じ、1日どうやって、2人の時間をつぶそうか、こなしている毎日」
またAちゃんが1時間しか寝ない日がある。
泣き声に断念して1回ドライブに行く。 |
話を一緒に聴き、夜泣きの話から日常の子どもとの関わりも振り返る。 Aちゃんのかわいいと思うところや、おもしろいエピソードで盛り上がる。
話を聴く。
子どもの睡眠について一緒に考え話す。
他の母親達も、スタッフも話しを聞き、応援の言葉をかける。
(Aちゃんを信じよう)
(せっかくの決意をもう少し続けよう) |
| 6月 |
夜泣き卒業の報告をする。 |
母親の目のくまがなくなる。 |
活動の場で皆で拍手をして喜ぶ。
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夜泣き卒業記念写真撮影 |
| ・ |
原稿の依頼 |
| ・ |
通信に原稿をのせ発行 |
(原稿内容) これまでの子育てを振り返り、夜泣きに対して、どう接してきたか。
アドバイスを元に自分で合うものを選んで実行したこと。家族で乗り越えて絆が深まったこと。
「きっと いつかはできるよ、大丈夫」と子どもを信じてあげられる人間でありたいこと。 |
| 10月 |
母:「子どもって皆それぞれに本当におもしろいですね。イライラする事もあるけれど、自分が睡眠をとってる分、同じ事を子どもがしても笑える」 |
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| 11月 |
母親がケーキを焼いてくる。
ケーキを焼く余裕が出来た事を報告に来る。
母:「夜泣きに困ったら、私に聞いてくださいね」 |
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今までを一緒に振り返る。 |
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主に行った支援内容や方法
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その後の経過、今後の課題など
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話を聴く。
夜泣きから、日常の生活への気付きを促す。
具体的な遊び方を伝える。
母親自身が問題解決をするサポート。 |
活動に毎回のように参加し、他の母親の相談にものる。よく「長くは続かないよ。必ず終わりが来るから」の一言を言ってくれる。育児日記を持ってきて、自分の子育ての陰には、いつも支援センターがあったことを語る。子どもの成長について、ゆっくり話をした。他の困っている母親や、悩んでいる母親と話をする時、Bさんを呼んで一緒に話を聴いたりする。 |
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