- 地域の特徴
- 三鷹市の人口は17万2,940人、18歳未満はこのうち2万4,965人です(いずれも07年4月1日現在)。JR中央線「武蔵境」駅から南へまっすぐ、所々に畑も残る一帯を20分ほど歩いた、住宅街の中に三鷹市西児童館はあります。近くに市立第二小学校と市立井口小学校があり、両校を中心に放課後や休日に多くの子どもが訪れ、中高生の利用や地域の大人たちの出入りも活発です。
子ども会活動やお祭りなどの季節の行事も活発に行われており、そこに児童館という公の施設がごく自然に溶け込んでいます。
- 児童館の特徴
- 「子どもの隔離された遊び場でなく、地域に密着、浸透した児童館」を目指しています。平日はもちろんほとんどの日曜日も開館しており、子どもたちや親にとって、いつでも開いていて年齢制限なく自由に集える“場”になっています。利用するときのルールも、来たら来館者カードを出すこと、飲食は(禁止でなく)決められた飲食コーナーですることの2つだけです。
- 関係機関との連携
- 三鷹市では「子ども家庭支援ネットワーク」がつくられており、子どもと家庭のあらゆる相談や問題に対応する体制を整備しています。このネットワークは子ども家庭支援センターが事務局となり、福祉や教育、医療、警察などの機関が公・民の垣根を越えて有機的に連携を取り合っています。西児童館もこのネットワークの一機関として機能しており、1年に6回行われる実務担当者会議で情報交換や研修を行っているほか、利用者に虐待などの疑いがある場合は、同センター経由で関係機関と連携を取って対処しています。
- 地域との連携
三鷹市の青少年ボランティアグループ「カペラの会」との交流から、若い世代が西児童館にかかわることが多くなり、同館に来ていた中高生たちがその影響を受け、「自分も何かやってみよう」という土壌ができてきました。
グループあそび指導の日「わんぱくウエンズデー」の“お兄さん”・品田裕介さん(劇団員)もその1人です。「西児童館には大変お世話になり、人付き合い、特に目上の人との接し方を教わることができたので、恩返しのつもりでボランティアを始めました」と話しています。「わんぱくウエンズデー」は何か特別なイベントをするというより、お兄さんと一緒に体を動かしながら仲間を増やそうという試みです。
品田さんは、中学・高校生を中心とした「子どもたちによる街づくりワークショップ」のまとめ役の一人として、最近の街で気になることや、それに対して自分たちでできることを話し合ってきました。そこで「たばこのポイ捨てやごみが目につくから、ごみ拾いをしよう」との意見をまとめ、さっそく実行。西児童館で毎月1回開かれている映画会の日にごみ拾いをセッティングし、「映画を楽しんだらごみ拾いも」と呼び掛け、一人でも多くの子どもが地域に出ていくイベントに参加しやすいよう工夫しています。
西児童館にやってくるのは地域の若者だけではありません。「勤務先を定年退職したころに西児童館ができた」という萩原隆夫さんは、開館以来、西児童館に通い、けん玉名人、将棋の先生として子どもたちの人気者です。毎週開かれる「けん玉の日」「囲碁・将棋の日」だけでなく、毎日のように西児童館を訪れ、子どもたちと楽しいひとときを過ごしています。「遊びで教えていても、つい真剣になってしまいますね。ここに来て子どもたちと遊ぶことで、生活にハリが出てきます」(萩原さん)。
小学生向けの料理教室は、「ビストロ児童館」として好評を博し、西児童館の定番プログラムです。その先生・坂井喜美子さんも地域住民の一人です。家庭で料理をお手伝いすることが減ったせいか、料理に手間取る子が増え、その分、簡単メニューが増えてきたとか。しかし「料理をしているときの、興味深そうな表情は変わっていませんね」(坂井さん)。
このほか、西児童館を拠点にした子育てグループが集まって、地域のつながりをつくるための活動も活発です。これらを行う地域活動クラブと西児童館で共催して、もちつきや焼きいもなどさまざまな行事や、「おかあさんのための」ビーズ教室、ヒップホップ教室なども行ってきました。
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