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子育て支援の事例・
活動

障害児保育実施事例集

障害児保育実施事例集

現在の状況
`島先生の力を借りながら、すべての遊びに参加。 入園して1年。Cちゃんは、施設内の小さな段差はスロープなしでも歩行器で難なく飛び越え、活発に動き回れるようになりました。この日、4歳児クラスでは運動能力と表現力を高める「リズムあそび」がありました。担任の西山先生が弾くピアノに合わせて飛んだり跳ねたり歌ったり、スキップ、鬼ごっこ……と、園児は遊戯室内を目いっぱい走ります。もちろん、Cちゃんも参加。歩行器が使えない細かい動きのときは、`島先生の手を借りますが、それ以外は歩行器を自由に操り、ほかの園児も走りながら歩行器を自然に避けています。
 「慣れないうちはぶつかってしまうこともありました。Cちゃんにとって歩行器は体の一部ですし、ほかの園児にとっても危険を伴います。常に神経を配っていますが、成長とともに距離感や自分で身体をコントロールできる体力がつき、今ではぶつかることもなくなりました」(西山先生)。

障害児保育の周知方法
 保育園が障害児保育の周知を率先して発信することはありません。ただ、市や区では巡回保育相談や療育施設との連携強化など、障害児支援に力を入れています。「お子さんが保育園に来ることを楽しいと思ってくれれば、親御さんとの関係も自然にスムーズになります」(鈴木園長)。保護者との信頼関係を築いていくことが、自然に周知に繋がっているといえそうです。

保育士の話
担任の西山智子先生(左)と、`島里美先生(右) 「歩行器を使うお子さんを預かるのは初めてのことだったので、すべてが未知の世界。正直、緊張を伴ったスタートでした。実際に保育を始めると、歩行器を使うCちゃんと、ほかの子と、動きにどうしても時差が生じてしまうことに気付きました。ただ、遅れるからという理由だけで私たちが先に手を貸してしまうことは、Cちゃんのためにも、ほかの園児のためにもなりません。ですから、例えば、みんなを集めるときはCちゃんの傍らに寄ってから声を掛けるなど、どのようにしたら自然に時差を減らせるかを`島先生と話し合い、いろいろ試みています。私たちの緊張が取れたのが先なのか、Cちゃんが園に慣れたのが先なのか(笑)、気の配り方もスムーズになりました」(西山先生)。
 「自分でやりたいというCちゃんの気持ちを尊重することを第一に考え、手を貸すときもCちゃんに聞くようにしています」(`島先生)。
 さりげない工夫は、日々の保育の中から生まれています。現場の先生の柔軟さも障害児保育には欠かせないものでしょう。

利用者(お母さん)の声
`島先生お手製のかごを使って、おやつも自分で取りに行きます。 「療育相談では最初から普通の幼稚園なり保育園に行くことを勧められましたし、親としてもそう希望していましたが、やはり導尿などがあるので心配でした。また、C自身もあまり同じ年代の子と過ごしたことがなかったので最初のひと月くらいは特につらかったと思います。私も、泣いてしまう娘を連れて戻りたい気持ちに何度も襲われましたが、経験豊富な先生方からのアドバイスで、もう少し頑張らせてみようと、我慢することもありました。
 保育園を楽しむようになったのは、夏を過ぎたころから。通園することで、一番大きく変わったのは、「自分のことを自分でする自覚」が出てきたことです。それまでは、私が身の回りのことをつい先にやってしまっていたのですが、保育園のお友だちはみんな自分でやっていますから、それがいい刺激になったのだと思います。これからは、できることをもっと伸ばしてあげたい。頑張るCを見て、私も頑張ろうって思います」。
 楽しそうなCちゃんの姿は、お母さんにも元気を与えています。

鈴木斡子園長の話
鈴木斡子園長。 「保育ということでは健常児、障害児の意識はありません。保育園は子どもたちにとって、家庭以外の、初めて接するであろう小さな社会です。その中で、あいさつをする、自分でできることは自分でするといった基本的なことを身に付ける場だと思っています。かばんにしろお弁当箱にしろ『自分のもの』という意識が芽ばえると、大事にしようという気持ちもわいてくるんですね。そうすると、お友だちに対しても優しくなれます。もちろん、実際に指導する現場の先生は最初プレッシャーを感じると思いますが、ほかの先生からアドバイスや協力を受けながら時間と実践を重ねることで、いい経験になっていると思います。園児が成長していく姿を見ることは保育園にとって一番嬉しいことですね」
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